第4回会員向け研修会
「死にゆく人への実践的声かけとケア」
講 師
おかやま在宅クリニック
院長 岡山容子先生
患者さんとの距離感の近い在宅医療は大変さが少なくやりがいは多い、、。
岡山容子先生のお話は優しくまた分かりやすく心にスッと入ってくる内容でした。
人生の最後時間に携わる医療のチームのひとりとして私たち
薬剤師が 患者様、ご家族とどのように向き合うべきなのかをじっくり考えた90分間でした。
岡山先生の話の中で
「最期の時」が大切なわけではない
十分なお別れができていれば「最期の瞬間」を共有していなくても大丈夫ていう
その言葉が強く印象的でした。
人には平等に別れがきますが最後の時間の過ごし方は人それぞれです。
だからこそ、そばにいられる時に楽しかったことを話したり、患者様の前でご家族が患者様をどんなに大切に思っているかなどをお話することで
より濃い時間が過ごす事が出来ます。
また、言葉だけではなく
時には温かいタオルで手足をマッサージしたり、
口腔ケアをしたり、手を握りながらただそばにいるというスキンシップも患者様には優しい時間です。
「納得医療」
つまり、終末期医療においてその時に出来る事を納得できだけするという事です。
患者様が無くなった後、もっとああしてあげれば良かった、こうしておけば良かったという気持ちはゼロには出来ませんが「納得医療」で少しでも心残りを減らす事で患者様も、ご家族の人も感謝の気持ちをもちお別れが出来ます。
その時間が死に行く人の不安や恐怖を和らげてくれるのだそうです。
会場にはたくさんの症例に携わって岡山先生にアドバイスが欲しい方ばかりでした。
自分自身や家族が弱り死が近いと感じたり死ぬと言うことを考えると怖くない人はいないと思います。
ですが、
弱りながらも自分の
住み慣れた場所 で暮らしていき、いつもの暮らしの中で亡くなっていく。
人生の最期の迎え方について
患者様、ご家族様の不安を少なくするお手伝いを薬剤師として何が出来るかこれからも考えたいと思います。
上野薬局 薬局長 上野悦彦
(令和2年1月25日 ケアプラザ堺)